今回は、ボードゲーム系YouTubeチャンネル「Board Gaming Ramblings」のヨハネスさんとスンニヴァさんによる、ニッポン:財閥のプレビューをもとに魅力を紹介します。2人は旧版を何度も遊んできた大ファン。だからこそ、新しくなった部分をただ褒めるだけでなく、「ここは旧版のほうが好きかも」という本音までしっかり話しています。
なお、使っているのは出版社から提供された試作品です。スポンサー動画ではなく、コンポーネントも最終版とは異なる可能性があります。

旧版の面白さはそのままです。船や整理アクションはかなり良くなりましたが、最終得点だけはちょっと気になります。
結論
ニッポン:財閥は、もともと面白かった土台を壊さず、いくつもの仕組みをうまく作り直したゲームです。ワーカーを取ってアクションを選ぶ仕組みや、各地域で影響力を奪い合う緊張感はしっかり残っています。
特に気に入ったのは、船と整理アクションの変更です。以前は少し影が薄かった船にも、きちんと使いたくなる役目ができました。整理も、単なる早取りではなく、自分のワーカーの色と順番を考えるパズルになっています。
ただ、最終得点は旧版のほうが好みかもしれません。新版も問題なく遊べますが、「この得点方法に大きく賭けるぞ」という感覚は少し弱くなりました。それでも全体としてはかなり満足しています。旧版を知らない人なら、素直におすすめできる作品です。
ニッポン:財閥の概要
| 参加人数 | 1~4人 |
| プレイ時間 | 60~120分 |
| 対象年齢 | 14歳以上 |
| 発売時期 | 2025年 |
| メカニクス | ワーカープレイスメント、エリアマジョリティ、ドラフト |
| ゲームデザイン | ヌノ・ビザロ・センティエイロ、パウロ・ソレダード |

画像引用元:https://www.kickstarter.com/projects/crowdgames/nippon-zaibatsu
ニッポン:財閥では、場にいるワーカーを1人取り、その場所に対応したアクションを行います。ワーカーを置くのではなく回収するので、いつものワーカープレイスメントとは動きが反対です。
取ったワーカーは個人ボードへ並べます。好きなタイミングで整理を行うと、ボーナスや最終得点枠を獲得し、資金と石炭をすべて捨ててから新しい収入を受け取ります。ただし、ワーカーの色が増えるほど支払いも増えます。欲しいアクションを取るか、人件費を抑えるか。ここが悩みどころです。

工場を建てて資源を生産し、契約を達成したり、各地域へ商品を送り込んだりします。地域では影響力を比べ、一定のタイミングで得点します。後半ほど点数が高くなるので、今の得と将来の得を見比べなければなりません。
鉄道は地域での影響力を増やし、機械は工場の生産力を上げます。船を海外へ送ると、整理時のボーナスを強化できます。整理するたびに最終得点の枠も解放できるため、最後に何を得点へ変えるかも大切です。
ニッポン:財閥の感想
ワーカーを「置かずに取る」のが面白い
一番好きなのは、やはりワーカーを取ってアクションを選ぶ仕組みです。欲しいアクションだけを追いかけると、個人ボードに違う色のワーカーがどんどん増えます。そして整理した瞬間、人件費がどかっと出ていきます。
できればワーカーをたくさん集めて、良い整理ボーナスを取りたいです。でも、色が増えると、せっかく受け取った収入が支払いで消えます。働く人は増やしたい。でも部署を増やしすぎると給料が払えない。この嫌らしさがたまりません。
地域争いもかなり熱いです。「ここは取れそう」と安心していると、相手が強い工場を一度動かしただけで順位をひっくり返してきます。影響力駒の数にも限りがあるので、自分の計画だけを見ていればよいゲームではありません。
船と整理アクションはかなり良くなった
旧版の船は地域で追加点を得る仕組みでしたが、私たちはあまり使わないこともありました。今回は海外へ船を送り、整理時のボーナスを強化します。これなら船を使う理由がはっきりしています。
船を送ると、仮想ワーカーによる一度きりの後押しも受けられます。すでに持っているワーカーと同じ色を選べば、余計な人件費を増やさず整理へ近づけます。以前よりゲーム全体とのつながりが強くなりました。
整理アクションも大きく変わっています。旧版では、倍率の高いボーナスや欲しい資源を全員で早取りしました。この競争はかなり好きでしたが、新版では最初と最後に並べたワーカーの色から報酬を受け取ります。
そのため、アクションを行う順番まで考えるようになりました。欲しい報酬に合わせて最後の色を選んだり、追加料金を払ってでも別の色を取ったりします。早取りの焦りは少し減りましたが、その代わりに自分のワーカー列を組み立てる面白いパズルが増えました。
最終得点だけは旧版が恋しい
一番迷っているのが最終得点です。旧版では、整理するたびに倍率を置き、自分が何で得点するかを決めました。高い倍率を取れば、その分野へ本気で寄せたくなります。ただし、倍率は早い者勝ちです。
早めに大きな倍率を置いたものの、実際の展開が思いどおりにならないこともあります。この危うさが、「自分で得点方法を作っている」という感覚につながっていました。
新版では、6種類の得点トラックをレベル1からレベル3まで上げます。仕組みとしてはきちんと動いていますが、旧版ほど大きく賭けている感じはありません。
特に工場と契約は、どちらも4つ達成すれば最高の20点になります。この2つはゲームを進めるうえで自然に行いやすく、工場そのものから能力やボーナスも得られます。一方、鉄道を5本建てたり、収入トラックを一番上まで伸ばしたりするのは簡単ではありません。
必須に近い行動と、かなり意識して伸ばす行動の最高点が同じなのは、少し安全すぎるように感じます。まだ新版を何十回も遊んだわけではありませんし、調整には理由があるはずです。それでも、今のところ一番気になる変更です。
細かな変更と見た目も好印象
開始時に選ぶタイルによって、工場、機械、鉄道、資源などの初期状態が変わるようになりました。全員がまったく同じ形で始まらないのは、素直にうれしい変更です。新しい鋼鉄資源など、細かな調整も入っています。
新しいアートはとてもきれいです。ただ、旧版の絵も大好きなので、ここはどちらにも良さがあります。個人ボードは大きくなりましたが、工場や機械の置き場までまとまっています。中央ボードは逆に小さくなっており、全体が無駄に巨大化したわけではありません。
今回のものは試作品で、通常版とデラックス版では内容が異なります。デラックス版には、より多くの工場など、変化を増やす要素が含まれる予定です。金属製コインが用意される可能性もあるため、最終的な内容は確認が必要です。
初めて遊ぶなら素直におすすめ
旧版を知らない人なら、「前の得点方式のほうが良かったかも」と悩む必要はありません。面白かった中心部分は残っていますし、船と整理の新しいパズルもかなり良いです。
旧版を持っている人は、好みで選ぶことになります。早取りの整理ボーナスや、倍率を使った最終得点が好きなら、旧版への思い入れは残るはずです。新しい船や整理の仕組みに引かれるなら、新版を試す理由は十分にあります。
「昔は全部良かった」と言いたいわけではありませんが、旧版の良さも捨てがたいです。それでも、ニッポン:財閥にはかなり満足しています。
レビュアー紹介
ヨハネス(Johannes)/スンニヴァ(Sunniva)
「Board Gaming Ramblings」で、ボードゲームレビュー、ランキング、プレイ動画などを発信している2人です。
旧版を何度も遊んできた立場から、変わらず残った魅力と、新しくなった船や整理アクションを高く評価しています。一方、最終得点については、旧版ほど決断の重さを感じにくいとして慎重に見ています。

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