The Dice Towerのボードゲームレビュー動画をもとに、拡張「ダーウィンズ・ジャーニー:火の大地」をご紹介します。本作は、ガラパゴス諸島をたどるワーカープレイスメントゲーム「ダーウィンズ・ジャーニー」の拡張で、盤面の裏側がまるごと新しいマップになっているのが大きな特徴です。
レビュアーは、ザ・ダイス・タワーの創設者で司会を務めるトム・ヴァーゼルさん。ウェンディ・イーさん、クリス・イーさんを加えた3人で本作をレビューしています。3人とも10点満点中9点を付けており、拡張を加えたことで基本ゲームの印象がかなり変わったと話しています。

拡張を加えると、基本ゲームで感じていた引っかかりがかなり解消されます。新しい海と陸のルートと、「時間」という新しい要素が、遊びの幅を一気に広げてくれます。
結論:基本ゲームの良さを広げる拡張
ダーウィンズ・ジャーニー:火の大地は、基本ゲームの良さを受け継ぎながら、弱点を補ってくれる拡張です。評価は10点満点中9点です。
一方で、時間の管理が加わるぶん、ゲームは少し重くなり、ルールを覚える手間も増えます。基本ゲームを遊び込んでいて、もう一段深いゲームを求める人には、手に取る価値のある拡張です。まだ基本ゲームに慣れていない人は、まず基本だけで遊んでから考えるのがおすすめです。
概要
| 参加人数 | 1人~4人 |
| プレイ時間 | 60分~120分 |
| 対象年齢 | 14歳から |
| 発売時期 | 2023年~ |
| メカニクス | 接続マスへの移動、セットコレクション |
| ゲームデザイン | シモーネ・ルチアーニ、ネストーレ・マンゴーネ |
火の大地は、基本ゲームの裏面にあたる新しいマップを追加する拡張です。盤面の下半分には海の航路と陸の島々が広がっていて、航路が長く伸びたり、島同士が重なり合ったりします。全5ラウンドの中で、プレイヤーはワーカーを盤面のアクションに置き、探検家や船を進めていきます。
新しいマップ上の冒険トークンを通過すると、陸か海の冒険カードを引きます。カードには2つの選択肢があり、どちらもコストを払って報酬を得る形になっています。多くの場合は時間を支払うことになり、大きな報酬を選ぶほど時間を使うことになります。

時間は専用のトラックで管理します。トラックを下へ進めるほど、博物館で得られる得点が減ったり、行動のコストが増えたりします。ゲーム終盤には、トラックの位置に応じてマイナス点も加わります。一方で、時間を回復する手段も用意されているので、どこまで時間を使うかの判断が大切になります。
集めた冒険トークンは、陸と海それぞれの枚数に応じて、終盤に得点かマイナス点になります。ほかにも、新しい目標タイルや特殊アクションのタイルが加わり、遊ぶたびに盤面の組み合わせが変わります。
感想
基本ゲームの引っかかりが消えていく
島の数が増えたおかげで、探検できる場所がぐっと広がります。いろいろな行動の組み合わせを試せるので、ほかのプレイヤーと同じ道を走ってしまう場面が減りました。自分だけの戦略を組み立てる楽しさが、基本ゲームより強くなっています。
船のトラックが面白くなる
基本ゲームでは、船の移動はどうしても地味に感じやすい行動でした。火の大地では、大きな探検家を解放すると2隻目の船が使えるようになり、一度の行動で4マス進める場面も出てきます。どちらの船を動かすかで迷えるので、この変化はとても良いと思います。
博物館の比重が下がり、ほかの行動も選びやすくなる
基本ゲームでは、博物館に標本を集める行動が中心になりがちでした。火の大地では、動物や資源が多くの島に分散しているため、博物館の列をすべて埋めるのが難しくなります。そのぶん、博物館以外の行動を選ぶ理由が増えて、ボーナスアクションの価値も上がったと感じます。
冒険カードの2択がいちばんの魅力
冒険カードは、両方の選択肢が魅力的なのが良いところです。片方は時間がかかるけれど報酬が大きく、もう片方は手軽だけれど物足りない。このジレンマを楽しめるかどうかで、本作の印象は大きく変わると思います。
カードの効果は、説明文を読まなくても何が起きているか分かる作りになっていて、そこも好印象です。ただ、冒険カードの枚数はもう少し多くてもいいと感じました。カードが2倍あったら、さらに楽しめると思います。
気になる点:出し入れと得点トークン
拡張の出し入れは、正直なところ少し手間がかかります。各タイルには小さな番号とFの記号が付いていて、拡張の要素を取り出すときに迷いやすいです。いったん入れてしまうと、そのまま遊び続けたくなるほどの作りでもあります。
得点トークンは、マイナス側から始まってプラス側に上がっていく形になっています。ここは少し分かりにくく、0から始めてくれた方が数えやすいと思います。細かな点ではありますが、気持ちよく遊ぶための工夫が、もう少し欲しいところです。
初めての人へのおすすめ
基本ゲームを遊べる人なら、拡張もそのまま楽しめます。ただし、ゲームを初めて覚える人は、まず基本ゲームを一度プレイしてから拡張に入るのが安心です。シナリオカードを使って、遊びたい方向性を決めてから始めるのもおすすめです。
動物のモジュールは、基本ゲームと一緒に入れて遊ぶ価値が大きいと感じます。一方で、海賊のモジュールは、それほど惹かれませんでした。全部を一度に入れるより、少しずつ試していくのが向いています。
買う価値はあるか
基本ゲームの裏面を遊んでみたい人、冒険や発見の要素が好きな人には、ぜひおすすめしたい拡張です。遊ぶたびに新しい選択が生まれ、プレイの幅が一段と広がります。
出し入れの手間や、時間の管理による重さが苦手な人には、少し合わないかもしれません。それでも、3人とも10点満点中9点を付けているとおり、基本ゲームをすでに楽しんでいる人には満足しやすい一本です。

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