本記事では、ボードゲーム界で最も影響力のあるメディアの一つ「Shut Up & Sit Down」の主要メンバー、Matt Lees氏による、ダイスを振ってトーキョーを奪い合う『キング・オブ・トーキョー(King of Tokyo)』のレビューをご紹介します。
巨大モンスターとなって街を壊し合うという派手なテーマと、シンプルながらもシビアなゲーム性で長年愛され続ける本作に対し、彼がどのような評価を下したのか。実際のプレイ体験に基づいた率直な感想をまとめました。
結論:明るい見た目とは裏腹に、かなり攻撃的で笑えるバトルゲーム
『キング・オブ・トーキョー』を遊んでみて感じたのは、明るい見た目とは裏腹に、かなり攻撃的で笑えるバトルゲームだということです。巨大モンスターになって街を壊すというより、他のモンスターと正面から殴り合い、最後に立っている1体を目指す体験は、まさに激しいバトルの連続です。
ルールはとても簡単で、1ゲームもだいたい30分ほど。ダイスを振って、攻撃するか、回復するか、勝利点を狙うか、エネルギーを集めてカードを買うかを決めていきます。考えることはありますが、重たいゲームではありません。
一方で、展開はかなり荒れます。体力が十分あると思っていても、運の良い攻撃が重なると一気に倒されます。でもゲームが短いので、負けてもすぐ「もう1回」と言いやすいのです。
概要
| 参加人数 | 2人~6人 |
| プレイ時間 | 30分~60分 |
| 対象年齢 | 8歳から |
| 発売時期 | 2011年~ |
| メカニクス | ダイスロール、直接攻撃、エリアマジョリティ |
| ゲームデザイン | リチャード・ガーフィールド |

引用元:King of Tokyo – IELLO Games
各プレイヤーが巨大モンスターを1体選びます。モンスターごとの違いは基本的に見た目なので、好きなキャラクターを選んで遊べます。手番では6個の大きなダイスを振ります。ダイスには攻撃、回復、エネルギー、数字の目があり、最大3回まで振りながら出目を決めます。
勝ち方は大きく2つあります。20勝利点に到達するか、自分以外のモンスターをすべて倒すことです。トーキョーに入ると勝利点を得られ、さらにトーキョーに残れば追加の勝利点も狙えます。ただし、トーキョーにいる間は他の全員から攻撃される立場になります。
エネルギーを集めると、場に並んだ特殊能力カードを購入できます。能力はかなり派手で、自分のモンスターがどんどん進化していく感覚がありますが、強くなる前に倒されることも多く、そこがこのゲームらしいところです。
感想
見た目はポップでも中身はかなり荒い
箱やキャラクターはとてもカラフルで、最初は軽くてかわいいゲームに見えます。ただ、実際に始まるとかなり残酷です。殴られますし、急に倒されます。自分は強いモンスターだと思っていても、友人の一撃であっさり崩れます。ここがこのゲームの面白いところで、見た目の明るさと、実際の殴り合いの容赦なさにかなり差があると感じています。
ダイスの手触りがゲームの勢いを作っている
一番大事なのは、やはり大きなダイスです。出目を見ながら、どれを残してどれを振り直すかを決めます。ダイスゲームなので運は強いですが、出た目をそのまま受け入れるだけではありません。
ダイスの出目ひとつで、急にゲームが動きます。安全だと思っていた体力が一気に削られたり、あと少しで勝てそうなプレイヤーが突然倒されたりします。この不安定さが、ゲームのテンポをかなり良くしています。
トーキョーに残るか逃げるかが熱い
トーキョーに入ると、自分が王になったような気分になります。強いですし、とても気持ちいいです。でも、そこには大きなリスクがあります。トーキョーにいるモンスターは、外の全員から攻撃されます。自分は全員を殴れますが、全員も自分を殴ってきます。
この「まだいける」と「もう逃げたほうがいい」の境目がとても楽しいです。あと1ターン残れば勝利点が入る。でも相手のダイスが少し良ければ倒される。ここで踏ん張るか、さっさと出るか。キング・オブ・トーキョーの中心にあるのは、このチキンレースです。
カードでモンスターが進化していく感覚が良い
場には常に3枚のカードが並び、エネルギーキューブを使って買えます。このカードがかなり楽しいです。ただ数字が強くなるだけではありません。頭の中で「自分は今、二つ目の頭が生えた怪獣だ」「さらに巨大になった」「相手の攻撃を利用して強くなる」といった、少しだけロールプレイに近い楽しさが生まれます。
強くなれそうな気がしても、その次の手番が来る前に倒されることもあります。そこまで含めて、このゲームらしい笑いどころです。
軽く遊べるのに記憶に残る
ルールは軽く、準備も簡単です。それでも、遊んだ後にはかなり印象が残ります。誰がトーキョーに居座って倒されたか、誰が急にカードで強くなったか、誰があと少しで勝てそうだったのに落ちたか。短いゲームなのに、ちゃんと笑える場面が生まれます。
じっくり戦略を積み上げるゲームというより、派手なダイスと勢いで盛り上がるゲームです。派手で乱暴な展開を楽しめる人には、かなり気持ちよく刺さるはずです。


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