『カスカディア』は、シンプルなルールで深い満足感が味わえる、自然をテーマにした人気のパズル型ボードゲームです。この記事では、YouTubeチャンネル「Shut Up & Sit Down」が公開したレビュー動画「Cascadia Review – I Was Wrong」の内容をもとに、『カスカディア』の魅力を詳細に紹介していきます。
結論:カスカディアは「ソリティア系」の常識を覆す秀作
初めて『カスカディア』に触れたとき、レビュアーはこのゲームを「また出た、個人作業系の退屈なゲームか」と侮っていました。しかし実際にプレイした結果、その偏見が間違いであったことを認めざるを得ませんでした。『カスカディア』は個人プレイでありながら、戦略性と柔軟性に富み、まさに“気持ち良いパズル体験”を提供するゲームです。
ゲームの概要:自然の景観と動物たちの調和を目指す
プレイヤーはそれぞれ太平洋岸北西部を模したパーソナルボードに地形タイルと動物トークンを配置していきます。ゲームは毎ターン「地形タイル+動物トークン」のペアを選び、配置。地形のつながりと動物の配置パターンにより得点が決定します。動物のスコアカードは毎回変化するため、ゲームごとに異なる戦略が楽しめます。



本記事で使用している画像の一部は、公式サイト Flatout Games – Cascadia より引用しています。著作権は製作元である Flatout Games に帰属します。
感想①:ソリティアなのに熱中できる理由
『カスカディア』最大の驚きは、「ソリティア形式」なのに他プレイヤーの行動に一喜一憂できる点です。基本的に他人の盤面に干渉はできませんが、欲しかった動物トークンを取られたときの悔しさ、相手のエルクリング完成への嫉妬、地形ボーナスを争う競争など、自然と他者への意識が芽生えます。
感想②:選択のジレンマと達成感
『カスカディア』では、常に「欲しいけど合わない」ジレンマと向き合うことになります。地形タイルは完璧でも動物トークンが使えなかったり、その逆だったり。だからこそ、ひとつの配置が見事にハマったときの快感は格別です。
レビュー動画ではこの瞬間を“絵が思い通りに描けたときのような満足感”と表現しています。プレイごとに最適な判断を積み重ねていく感覚が脳に心地よく、つい「もう一回」と続けたくなる魔力があります。
感想③:失敗を許すデザインがやさしい
多くのパズルゲームは、一度ミスすると致命的になりがちです。しかし『カスカディア』は常にプランBが存在し、柔軟に戦略を変更できる安心感があります。
たとえばサーモンの連鎖を狙っていたけど出ないなら、途中で熊のパターンに切り替えることも可能。この自由度が、プレイヤーを“やる気”と“再挑戦”に導きます。
感想④:ミニマルな構成が繰り返し遊びたくなる魅力に
レビュー内でも絶賛されていたのがセットアップの簡単さ。箱からタイルを出してカードを1枚ずつ選ぶだけでゲームが始まるのは、現代の煩雑なゲーム群の中で際立つ美点です。
また、得点計算もシンプルながら奥深く、リプレイ性が高いため、初心者にも経験者にも満足感の高い内容になっています。
感想⑤:自然と会話が生まれる、静かで豊かな交流
『カスカディア』は基本的に会話不要のゲームですが、プレイ中は自然と「そのタイル欲しかった!」「いいエルク繋がりだね」といった声が交わされます。緊張感よりも心地よさ、そして穏やかな交流が生まれる設計なのです。
これこそ、レビュアーが当初抱いていた「マルチプレイヤーソリティア=孤独」という印象を覆した最大の理由だといえるでしょう。
まとめ:控えめな傑作、『カスカディア』の魅力
奇をてらった要素はなく、メカニクスも特別新しいわけではない。にもかかわらず、『カスカディア』は「何度でも遊びたい」と思わせる心地よさと完成度を誇るゲームです。もしあなたがまだこの作品を未体験なら、一度でも手に取ってみる価値は間違いなくあるでしょう。
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