ポストマークゲームズの最新作『52レルムズ:アドベンチャー』は、印刷して遊べるプリント&プレイの冒険ゲームです。必要なのは印刷済みのマップとキャラクターシート、そしてたった1組のトランプだけ。この記事では、Dice Towerによる詳細なレビュー内容をもとに、ゲームの本質的な楽しさと課題点を丁寧に解説します。
ゲーム概要:カード1組で体験するローグライク風ダンジョン
『52レルムズ:アドベンチャー』は、プレイヤーが選んだキャラクターを操作し、マップ上を進みながらアイテム収集や敵との戦闘、ボスとの対決を通じてスコア(=ルート/宝物)を稼ぐソロ用探検ゲームです。
標準的なトランプデッキ(ジョーカーなし)とマーカー3つがあればすぐにプレイ可能というシンプルさながら、奥深い戦略性と高いリプレイ性が特徴です。
レビュー:アナログゲームの“軽量級ローグライク”としての完成度
● プレイ感は驚くほどリッチでスピーディ
レビューでは「たった1組のカードでここまで多彩な展開を生むのか」と驚かれています。キャラクターの特殊能力や、カードのスートと数値を組み合わせた判定方法が絶妙で、毎回の選択に緊張感があります。
特に戦闘における「ダメージを与えるマスを狙って調整する」というシステムはユニークで、単なる数比べでは終わらない面白さを生み出しています。
● キャラクターごとのプレイ感の差が秀逸
バーバリアン、ドルイド、シーア、フェルナイトなど、キャラクターごとにプレイスタイルが大きく異なります。
たとえばドルイドは動物に変身してダメージ無効化、フェルナイトはあえて自傷しつつ超火力を狙うなど、一部は明らかにハイリスクハイリターン型で、プレイヤーの好みに応じた選択が楽しめます。
「フェルナイトでギリギリを攻めて戦うのが最高に楽しい」「ドルイドで変身しまくるのもアリ」と、キャラの多様性と魅力が好評でした。
● アートと構成の完成度が高く“持ち運び用RPG”として優秀
アートはフランス風トランプを意識したスタイルで統一されており、視覚的にも非常に美しく、ファイルとして保存しやすいPDF構成になっている点も好評です。
また、「タブレット1台とトランプ1つで出先でも遊べる」という点は特筆され、旅先用のソロゲームとして最適との評価を得ています。
● ゲームの短さと軽快さも魅力
プレイ時間は15~20分程度と短く、テンポが良いため何度でも遊びたくなる中毒性があります。戦闘は運要素もありますが、「それが逆にリプレイを加速させる」とポジティブに捉えられています。
「サクッとダンジョンを1本走破したい気分にぴったり」「“またすぐ挑戦したくなる”設計が上手い」との声も。
懸念点:勝利条件の曖昧さとリプレイ時の評価基準
「クリア後にルートを数えてスコアとするが、そのスコアに明確な意味がない」という点がレビュアーの大きな不満点でした。
「23点。これは良いのか?分からない」という疑問が残りやすく、達成感がやや薄いことが挙げられています。
また、マップ1枚目と初期キャラクターの印象だけで判断すると「浅いゲーム」に見えてしまうため、必ず2枚目以降のマップや追加キャラで評価すべきとの助言がありました。
最終評価と総評:小さな素材で大きな満足を生む傑作
最終スコアは以下の通り:
- クリス:8/10(リプレイ欲と拡張期待の高さ)
- ジョーイ:7/10(遊びやすさとテーマ性を評価)
今後の拡張マップや新キャラに期待が高まっており、「印刷1回でずっと遊べる」というプリント&プレイならではの強みが、ボードゲームの可能性を広げています。
ダンジョン探索・ローグライク・ソロゲー・省スペース・トランプ活用——これらのキーワードにピンときた方には、間違いなく刺さる一作です。
まとめ:
『52レルムズ:アドベンチャー』は、カード1組と数枚の紙だけで、ここまで豊かなゲーム体験が得られるという驚きの作品です。ゲームの深みこそ軽めですが、それを補って余りある「遊びやすさ」「リプレイ性」「テーマの再現性」が魅力。
一人旅のお供、空き時間の充実、軽めの脳トレとして、ぜひこの革新的な冒険ゲームを体験してみてください。
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この記事は、Dice Tower による動画『52 Realms: Adventures Review – Bring Cards for a Good Deal』の内容を元に構成・要約しています。
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