この記事では、ボードゲーム系レビューサイト「Shelfside」の動画「Pandemic | Shelfside Review」をもとに、協力型ボードゲーム『パンデミック』について詳しく紹介します。
パンデミックは、世界中に広がる4つの病原体を抑え込み、治療薬を発見することを目指す協力ゲームとして広く知られています。
本記事では、動画内容を丁寧に整理しつつ、レビュアーの主観的な視点でパンデミックの魅力や課題をじっくり語っていきます。
結論:協力ゲームの“原点”としての価値は大きいが、今遊ぶと物足りなさも感じる
パンデミックは、協力ゲームというジャンルを広く知らしめた存在であり、その功績はとても大きいです。複数人で力を合わせて世界を救うというテーマは分かりやすく、初めて協力ゲームを遊ぶ人でも入りやすい構造になっています。
一方で、今の視点で遊ぶと、ゲーム展開が単調になりやすかったり、物語性が弱かったりと、やや古さを感じる部分もあります。
私はこのゲームを「協力ゲームの入門としては優秀だが、深い没入感を求めると物足りない作品」だと感じました。
概要
| 参加人数 | 2~4人 |
| プレイ時間 | 45分前後 |
| 対象年齢 | 8歳から |
| 発売時期 | 2013年~ |
| メカニクス | 協力プレイ/プレイヤー別固有能力/セットコレクション/ハンドマネジメント/交換(トレーディング) |
| ゲームデザイン | マット・リーコック(Matt Leacock) |
パンデミックは2〜4人で遊べる協力型ボードゲームです。プレイヤーは世界中を移動しながら、感染拡大を抑えつつ、4種類の病原体の治療薬を発見することを目指します。ゲームボードには世界各地の都市が描かれ、感染カードによってランダムに病原体が広がっていきます。
プレイヤーはそれぞれ固有能力を持つ役職カードを担当し、移動、治療、カード交換、研究所の建設などのアクションを行います。治療薬を発見するには、同じ色のカードを5枚集めて研究所で提出する必要があります。一方で、感染カードやエピデミックカードによって病原体はどんどん広がり、都市にキューブが3つ置かれた状態でさらに感染すると“アウトブレイク”が発生し、周囲の都市にも感染が広がります。
プレイヤーが敗北する条件は複数あり、病原体が広がりすぎる、カードが尽きる、アウトブレイクが連鎖するなど、常に危機が迫る構造になっています。協力して世界を救うというテーマは分かりやすく、初めて遊ぶ人でも目的を理解しやすいゲームです。


感想
役職ごとの能力がゲームに個性を与えてくれる
パンデミックの魅力のひとつは、役職カードの存在です。各役職には固有能力があり、プレイスタイルが大きく変わります。例えば、ディスパッチャーは他のプレイヤーを自由に移動させることができ、まさに“指揮官”のような役割を担います。研究者はカード交換がしやすく、治療薬の発見を加速させることができます。
私はこの役職システムがとても好きで、プレイヤーごとに役割が明確になることで、協力している実感が強くなります。自分の能力を最大限に活かしつつ、他のプレイヤーの動きと噛み合った瞬間はとても気持ちよく、「チームで戦っている」という感覚が生まれます。
感染カードとエピデミックカードが生む緊張感
感染カードによって病原体が広がる仕組みは、ゲームに強い緊張感を与えています。特にエピデミックカードがめくられた瞬間は、毎回心臓がドキッとします。感染率が上がり、山札の底から都市が選ばれ、そこに一気に3つのキューブが置かれる。この流れがとてもドラマチックで、ゲームの山場を作り出しています。
さらに、感染カードの捨て札をシャッフルして山札の上に戻すという仕組みも秀逸です。「次にどこが危ないか」がある程度予測できるため、プレイヤー同士で相談しながら対策を立てる楽しさがあります。私はこの“予測と対策”のバランスがとても好きで、協力ゲームとしての緊張感をしっかり支えていると感じました。
一方で、ゲーム展開が単調になりやすい弱点もある
パンデミックを何度か遊んで感じたのは、ゲーム展開がやや単調になりやすいという点です。感染カードの仕組みは緊張感があるものの、毎回のプレイで似たような展開になりがちで、慣れてくると「またこの流れか」と思ってしまうことがあります。
特に経験者が混ざると、最適解が見えやすくなり、プレイが作業的になってしまうことがあります。
物語性の弱さが没入感を削いでしまう
パンデミックはテーマこそ“世界を救う”という壮大なものですが、実際に遊んでいると物語性はあまり感じられません。病原体は単なる色付きキューブであり、都市も抽象的な点として扱われます。私はこの“抽象度の高さ”が、没入感を弱めていると感じました。
例えば、病原体ごとに特徴があったり、都市ごとにイベントが起きたりすると、もっと世界を救っている実感が出たのではないかと思います。
協力ゲーム特有の“指示問題(QB問題)”が起きやすい
パンデミックは情報がすべて公開されているため、経験者がいるとその人が指示を出しがちになります。いわゆる“QB問題(クォーターバッキング)”です。これは協力ゲーム全般に起きやすい問題ですが、パンデミックは特にその傾向が強いと感じました。
私はこの問題が、パンデミックの楽しさを削いでしまうことがあると感じています。自分で考えて動く楽しさが薄れ、ただ指示に従うだけになってしまうと、ゲームへの没入感が一気に下がってしまいます。
それでも“協力ゲームの原点”としての価値は揺るがない
ここまで弱点も含めて語ってきましたが、パンデミックが協力ゲームの歴史に残る作品であることは間違いありません。役職の個性、感染カードの緊張感、世界を救うという分かりやすいテーマ。これらは今遊んでも十分魅力的です。
私はパンデミックを「協力ゲームの入門として最適な作品」だと感じています。初めて協力ゲームを遊ぶ人にとっては、分かりやすく、緊張感があり、協力の楽しさをしっかり味わえる作品です。
まとめ:今遊ぶと古さも感じるが、協力ゲームの基礎を作った名作です
パンデミックは、協力ゲームというジャンルを広く知らしめた名作です。役職の個性や感染カードの緊張感など、今遊んでも魅力的な要素がたくさんあります。一方で、物語性の弱さや展開の単調さ、QB問題など、現代の協力ゲームと比べると物足りない部分もあります。
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