『ワイナリーの四季』は、美しいワイン畑を舞台にしたワーカープレイスメント型のボードゲーム。この記事では、Dice TowerのTom Vasel氏とZee Garcia氏によるレビューをもとに、本作の魅力を深掘りします。ゲーム性、テーマ、コンポーネントなど、プレイヤー目線での体験を重視した内容です。
『ワイナリーの四季』とは?
『ワイナリーの四季』は、プレイヤーがワイン農園の経営者となり、畑を耕し、ブドウを育て、ワインを醸造・販売しながら勝利点を稼いでいくゲームです。ゲームは春・夏・秋・冬の4つの季節をベースに進行し、多彩なアクションとタイミングの戦略性が特徴。
各ターンでワーカーを配置して行動しますが、「夏に使ったワーカーは冬には使えない」という設計が大きな駆け引きを生み出します。
レビュー:Tom & Zeeが語る『ワイナリーの四季』の魅力
最初の印象は地味、でもプレイすると驚きの没入感
TomとZeeの両者とも、第一印象では「地味」「ユーロ系で味気ないかも」という不安を持っていました。しかし実際にプレイしてみると、プレイヤーを強く引き込む没入感と戦略性に感動したと語ります。
特にZeeは、「ただのユーロゲームではない。アクション選択とタイミングの絶妙なバランスが、強い“やりたいこと”を生み出す」と高く評価。
グランデワーカーの導入でゲーム性が飛躍的に向上
この第二版では、「グランデワーカー(特別なワーカー)」が導入されており、他プレイヤーが占有したアクションスペースにも配置できるという強力な効果があります。
Tomは、「この要素があるかないかで、ゲーム体験が全く違う」と断言し、初版よりも圧倒的に楽しくなったとコメント。
戦略の幅が広く、毎回異なる展開が楽しめる
『ワイナリーの四季』では、
- 高級ワインを作って大量得点を狙う
- 小口のワインを効率よく売って収入源にする
- 建物ボーナスを駆使してアクションを強化
など、複数の戦術ルートが用意されているため、リプレイ性が非常に高いのも特徴です。
アートとコンポーネントも高品質
ボードやカードは全体的に淡い緑を基調とした落ち着いた色彩で統一され、ゲームに静かな雰囲気をもたらします。特に建物用のコマは、木製で個別形状が用意されている点が高評価です。
また、ビジターカードや注文カードなどのバリエーションも豊富で、デッキ構築型ではないもののデッキの“味”を感じられる要素が盛り込まれています。
2人プレイでも機能するスケーラビリティ
Zeeは「2人プレイでも非常に完成度が高い」と言及。アクション枠が調整されており、人数に関わらずプレイ感が維持されていると述べています。
また、プレイ時間についても「6人プレイだと多少長くなるが、それでもテンポは良好」とのこと。
気になる点・注意点
- 初見ではカード効果や建物の使い方に迷う場面もある
- テーマに明るくない人にとっては最初やや取っつきにくい印象を受ける可能性あり
こんな人におすすめ
- ワーカープレイスメント好きな中級〜上級者
- じっくり戦略を練るタイプのボードゲームが好きな人
- テーマとゲームメカニクスの融合を重視する人
まとめ:『ワイナリーの四季』は“深くて軽やか”な傑作
ワイン造りという独特なテーマを、戦略性と没入感の高いゲーム性で描いた本作は、今なおワーカープレイスメントゲームの代表作の一つとして語り継がれています。
遊ぶたびに新しい戦術が発見でき、ソロでも多人数でも成立する設計の巧みさは見事。TomとZeeがそろって「コレクション入り」と評価したのも納得の内容です。
あなたもぜひ、『ワイナリーの四季』で、自分だけのワイン農園を作ってみませんか?
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