相手ターンでもアクションが回り続ける!『Earth』徹底レビュー

相手ターンでもアクションが回り続ける!『Earth』徹底レビュー 海外ボードゲーマーレビュー要約

この投稿は、YouTube チャンネル SU&SD(コンナー・マクギーが紹介)による『アース(Earth)』のレビュー動画を元に、内容を詳しく分かりやすく要約したものです。

原動画ではデザイナー名(Maxime Tardiff)や出版社(Inside Up Games)に触れつつ、カード配置と木片で構成する4×4のタブロー構築、堆肥(コンポスト)や水やり・成長といったアクションの循環、そして“常に自分のターンである”という独特のターン感について語られています。

本記事では動画のポイントを整理し、ゲームの魅力・惜しい点・どんな人に向くかを丁寧に解説します。

結論

結論から言うと、アースは安心して遊べる「手触りの良い」パズル型のボードゲームです。常に自分のアクションが回り続ける独特のプレイ感と、成長と腐敗が循環するゲーム性は面白い。しかし、劇的な盛り上がりや強いドラマ性(いわゆる“火花”)は少なめで、好みが分かれるところです。特に2人プレイでは最も光る設計です。

ゲームの概要

アースは各自が最大4×4のグリッド(合計16マス)にカードを配置して自分だけの植物の世界を作るカード配置型のゲームです。手札のカードをプレイして植物を植え、土を支払い、水やり、成長(トークンの配置)、そしてコンポスト(捨て札から得点や資源を得る)を行います。

カードの下部についた色付きの小さな帯が「起動する能力」を示し、同色のアクションを行うと同じ色の能力が左上から右下へ順に発動していきます。目標カード(共通目的)を争う要素があるため、直接攻撃的な妨害ではなく、目的の取り合いで競うタイプです。

画像引用元:Kickstarter「Earth」プロジェクトページ

感想

テーマと雰囲気

アースは名前やイラストから「地球感」を期待してしまいますが、実際は土や植物にフォーカスしたタイトルです。箱絵やロゴの円形表現から大地や地球を連想させる演出はありますが、中身は人物や動物が主役ではなく、植物やキノコなどの自然要素中心のデザインです。

テーマの細かいリアリズム(例えば、水やり=必ず成長するなど)は厳密ではなく、ゲーム的に“らしさ”をうまく抽象化している感じです。つまり、テーマは控えめで、「雰囲気」を楽しむゲームと捉えると良いでしょう。

ターン感とプレイのテンポ

このゲームの面白さの一つは「自分のターンが常に途切れずに続く感覚」です。レビューでは「It’s always your turn(常に自分の番)」と表現されていましたが、実際のプレイでも自分のアクションやカードの発動が相手のターン中にも連鎖するため、自分の戦略が途切れにくい設計になっています。

長所としては、手番の待ち時間が短く感じられ退屈しにくい点。欠点としては、逆に考える余地が少ない点が挙げられます。特に経験者は常に最適化を狙ってしまい、“もっと効率よくしたい”という欲求が刺激されてしまうため、プレイ中に少し疲れを感じることがあるかもしれません。

3. ゲーム内の循環

アースは「成長」と「腐敗(コンポスト)」が循環するバランスが魅力です。カードを植えて木片を載せ、成長が満ちたらさらに上位の木材を置くなど、一連の流れがとても気持ち良いです。また、不要なカードをあえてコンポストに捨てる(得点化する)ゲーム的判断や、成長キューブのスペース管理が重要で、限られたマスにどう詰めるかがパズル的で楽しい。

「得る」→「腐す」→「資源を回す」というループがゲームを通してずっと続くため、終盤で一気に満杯にするタイミングを狙う駆け引きが生まれます。

インタラクション

直接的な妨害や強烈なインタラクションはあまりありません。代わりに、共通の目標カードを巡る争いが主な競合点です。レビュアーはこれを好意的に受け取っており、特に2人プレイでは相手の盤面を見ながら最適な色のアクションを推測して妨げるようなプレイができます。

イベントカードはいつでもプレイできますが、効果が自分にしか及ばなかったりして派手さに欠けるため、驚きやドラマを期待すると肩透かしになることが多いです。結果として、静かな競争を楽しむタイプのゲームと言えます。

コンポーネント

コンポーネントは良好です。様々な形と高さの木片、可愛いスプラウトキューブ、読みやすいカードが揃い、テーブル上の見た目は楽しいです。

ただしカードに使われているアイコンや種類はそれほど多くなく、慣れると一目で何が起きるか分かるため、物足りなさを感じる人もいるでしょう。総じて「触って楽しい」けれど「深い美術的ドラマ性」は控えめです。

向いているプレイヤー

こんな人におすすめ
・繰り返し遊べるパズルが好きな人。
・コンポーネントの触り心地や見た目を重視する人。
・2人プレイでじっくり相手の動きを読んで遊ぶのが好きな人。


合わないかも
・派手な駆け引きや大きなドラマを求める人。
・長い最適化や細かい効率計算が苦手で、遊んでいて疲れてしまう人。

総合評価

レビュアーはアースを「満足感のあるしっかりしたゲーム」として評価していますが、“魂(ソウル)”や“火花”が少し足りないと感じているようです。つまり、安定して楽しめるが強烈に記憶に残るタイプのゲームではない、という立ち位置です。それでも遊ぶ価値は十分にあり、特にゲーム会で「軽く丁寧な戦略ゲームを1本」という場面にはよく合います。

最後に

もし「アース」を気に入ったなら、よりドラマチックで動物要素が強いゲーム(レビュー内で挙げられている例:アークノヴァ 等)もチェックすると好みが広がるでしょう。

また、アースはカードの左上から右下へ順に能力が発動するシステムや、4×4グリッドの配置を楽しむ部分がコアなので、同系統のパズル感を持つゲーム(例:レースフォーザギャラクシー のような連鎖系)に興味がある人にも向きます。

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