銀河規模のかくれんぼ!?『スターウォーズ:リベリオン』レビュー

銀河規模のかくれんぼ!?『スターウォーズ:リベリオン』レビュー エリアマジョリティー(陣取り)

この記事では、動画「Star Wars: Rebellion – Shut Up & Sit Down Review」の内容をもとに、銀河規模のかくれんぼと戦略が融合したボードゲーム『スターウォーズ:リベリオン』を詳しく紹介します。

動画では、巨大なコンポーネント、緊張感あふれる“帝国 vs 反乱軍”の構図、そして隠された反乱軍基地を巡る心理戦が語られていました。本記事では、そのレビュー内容を踏まえつつ、『スターウォーズ:リベリオン』の魅力と課題を深く掘り下げていきます。

結論:『スターウォーズ:リベリオン』は“銀河規模の心理戦と物語体験を味わう壮大なゲーム”

『スターウォーズ:リベリオン』は、反乱軍の秘密基地を隠しながら帝国の追跡をかわす「銀河のかくれんぼ」と、帝国が銀河全域を捜索し、反乱軍を追い詰めていく緊張感が魅力のゲームです。巨大なボードと大量のミニチュアが生み出すスケール感は圧倒的で、プレイ中は常に「映画の中に入り込んだような感覚」を味わえます。このゲームを遊んでいて、勝敗以上に「どんなドラマが生まれるか」が楽しく、プレイ後に語り合いたくなる瞬間が何度もありました。

『スターウォーズ:リベリオン』の概要

参加人数2~4人
プレイ時間180~240分
対象年齢14歳から
発売時期2016年~
メカニクスエリアマジョリティ(陣取り)/ダイスロール/直接攻撃(強奪・破壊)/ハンドマネジメント/プレイヤー別固有能力
ゲームデザイン コリー・コニエツカ(Corey Konieczka)

プレイヤーは「帝国」か「反乱軍」のどちらかを担当します。帝国は圧倒的な軍事力を持ち、銀河全域を支配しながら反乱軍の秘密基地を探し出すことが目的です。

一方、反乱軍は少ない戦力でゲリラ的に活動し、時間を稼ぎながら目標を達成して勝利点を積み重ね、帝国の包囲網を逃れ続ける必要があります。

ゲームの中心は「リーダー」と「ミッション」。各ターン、プレイヤーはリーダーをミッションに割り当てたり、部隊を動かしたりして銀河の状況を変えていきます。

帝国はプローブデッキを使って「反乱軍基地がどこにないか」を絞り込み、反乱軍はその裏をかくように動きながら帝国の目を欺きます。

この構造が、ゲーム全体に強烈な緊張感と読み合いを生み出します。

感想

銀河規模の“かくれんぼ”が生む極上の緊張感

『スターウォーズ:リベリオン』を遊んでいてまず感じたのは、反乱軍基地の位置を巡る心理戦がとにかく面白いということです。帝国側は銀河全体に部隊を広げながら「ここではない」「あそこでもない」と情報を集めていきます。

反乱軍側はその動きを見ながら、あえて基地の近くに部隊を動かしてブラフを張ったり、逆に遠くへ逃げるように見せたりと、常に帝国の視線を惑わせる必要があります。

特に印象的なのは、デス・スター(動画では“デンジャーエッグ”と呼ばれていた巨大兵器)が基地の近くに来たときの恐怖です。帝国が基地の位置を知っているのか、それとも偶然なのか。次のターンで惑星が吹き飛ばされるかもしれない。その緊張感は、まさに映画のワンシーンのようでした。

リーダーとミッションが生むドラマ

リーダーを使ったミッションシステムは、ゲームに強い物語性を与えています。リーダーをどのミッションに割り当てるか、どのタイミングで行動させるかが勝敗に直結します。

「重要なミッションを成功させたいけれど、相手に妨害されたくない」という場面で、あえて別のミッションを先に見せて相手のリーダーを誘い出す、という駆け引きがとても楽しかったです。

また、ミッションの内容が映画の名シーンを彷彿とさせるものばかりで、“スターウォーズの世界で自分が物語を動かしている”感覚が強く味わえます。

リーダーが成功したときの喜び、失敗したときの悔しさが、ゲームの没入感をさらに高めてくれます。

戦闘システムの弱さとテンポの問題

一方で、戦闘システムにはやや不満が残りました。戦闘はカードとダイスを組み合わせて行いますが、選択肢が少なく、処理が煩雑なわりに面白さが薄いと感じました。特に大規模な戦闘になると、ヒットの割り振りやカード効果の処理が増え、テンポが悪くなりがちです。

ただし、戦闘はゲーム全体の中ではそこまで長く続かず、あくまで“銀河のドラマの一部”として割り切れば、致命的な欠点ではないとも感じました。

それでも“スターウォーズの箱庭”として最高の体験

とはいえ、私はこのゲームを遊んでいて何度も「買ってよかった」と思いました。巨大なボード、豊富なミニチュア、緊張感ある心理戦、そしてプレイ後に語り合いたくなるドラマ。スターウォーズの世界をテーブルの上で再現するという目的において、本作は間違いなく最高峰です。

まとめ:『スターウォーズ:リベリオン』は“映画の緊張感と心理戦を味わう壮大なボードゲーム”

『スターウォーズ:リベリオン』は、反乱軍と帝国の攻防を心理戦として楽しむ、壮大で濃密なボードゲームです。戦闘システムの弱さや物語性の限界はあるものの、それを補って余りある魅力があります。スターウォーズが好きな人、緊張感ある読み合いが好きな人には、ぜひ一度体験してほしい作品です。

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