この記事では、ボードゲームレビューサイト「Shut Up & Sit Down」の動画「Seasons – Shut Up & Sit Down Review」をもとに、BGA(ボードゲームアリーナ)でも大人気の『十二季節の魔法使い』について詳しく紹介します。
カラフルなコンポーネントと巨大なダイスが目を引くこのゲームは、見た目の派手さだけでなく、カードコンボとリソース管理が絡み合う、かなり頭を使う作品です。
本記事では動画を分かりやすく要約し、『十二季節の魔法使い』の魅力や遊び心地をじっくり語っていきます。
結論
『十二季節の魔法使い』は、まず見た目で心をつかまれます。箱を開けた瞬間に飛び込んでくるのは、虹のようにカラフルなアートワークと、手に持つとずっしりと存在感のある巨大なダイスたちです。
ですが、このゲームの本当の魅力は、その派手な見た目の奥にある「カードコンボとリソース管理の気持ちよさ」にあります。季節ごとに変化するダイス、エネルギートークン、召喚枠、そして多種多様なカード効果が絡み合い、プレイするたびに違う展開が生まれます。
私はこのゲームを「見た目でテンションが上がり、遊んでいるうちにどんどん本気になっていくタイプの作品」だと感じました。ダイスを選ぶ瞬間、カードを出すタイミング、エネルギーをクリスタルに変える判断など、どの選択も軽くはありません。それでも、プレイ感は重すぎず、テンポよく進んでいきます。
見た目に惹かれて手に取った人が、そのまま戦略ゲームの深みに引き込まれていく、そんな魅力を持ったゲームだと思います。
概要
| 参加人数 | 2~4人 |
| プレイ時間 | 60分前後 |
| 対象年齢 | 14歳から |
| 発売時期 | 2012年~ |
| メカニクス | ダイスロール/タイル配置/ドラフト/ハンドマネジメント |
| ゲームデザイン | レジス・ボネッセ(Regis Bonnessee) |
『十二季節の魔法使い』では、プレイヤーは魔法使いとなり、3年間にわたって魔法の森で力を競い合います。最終的な目的は、もっとも多くのクリスタルを集めることです。ゲームは円形のカレンダーで時間を管理し、春・夏・秋・冬と季節が進んでいきます。それぞれの季節には専用の色のダイスがあり、その季節に応じたエネルギーや行動が得られます。
各ラウンドの始めには、その季節に対応した色のダイスをプレイヤー人数+1個だけ振ります。プレイヤーは順番に1つずつダイスを選び、そのダイスに描かれたアイコンに応じて行動します。エネルギートークンを得たり、カードを引いたり、召喚枠を増やしたり、エネルギーをクリスタルに変換したりと、ダイスの出目によってできることが変わります。最後に残った1つのダイスの目に描かれた数字は、カレンダーがどれだけ進むかを表し、ゲームのテンポにも影響します。
プレイヤーは個人ボードを持ち、そこにエネルギートークンを並べたり、召喚枠の上限を管理したりします。カードは魔法アイテムや使い魔などを表しており、それぞれが特殊な効果を持っています。カードをプレイするには、カード下部に描かれたエネルギーコストを支払う必要があります。カードの中には、クリスタルを直接得られるもの、他のカードと組み合わせることで真価を発揮するもの、相手に干渉するものなど、さまざまなタイプがあります。


引用元:https://hobbyjapan.games/seasons/
感想
コンポーネントの魅力だけで、もう一度箱を開けたくなる
まず何よりも、『十二季節の魔法使い』はコンポーネントが本当に魅力的です。箱を開けた瞬間に、カラフルなカード、鮮やかなトークン、そして巨大でカチャカチャと音を立てるダイスが目に飛び込んできます。
カードのイラストも美しく、魔法世界の雰囲気をしっかりと作り出しています。魔法アイテムや使い魔たちが描かれたカードを眺めているだけでも楽しく、ゲームを始める前から気分が高まります。
見た目の派手さは、単なる飾りではなく、「これから何かすごいことが起こりそうだ」という期待感を自然と生み出してくれます。
ダイス選択が毎ラウンドの小さなドラマになる
ゲームの中心となるのは、やはり季節ごとのダイス選択です。ダイスには、エネルギートークンの獲得、カードドロー、召喚枠の上昇、錬金術によるクリスタル変換など、さまざまなアイコンが描かれています。どのダイスを選ぶかは、そのラウンドの方針を決める重要な選択になります。
例えば、「今はカードを増やして将来の準備をしたいのか」「エネルギーを集めて一気にカードを出したいのか」「召喚枠を増やして、強力なカードを並べる土台を作りたいのか」「エネルギーをクリスタルに変えて得点を稼ぎたいのか」など、毎ラウンドごとに優先順位が変わります。さらに、最後に残ったダイスの目がカレンダーの進行に影響するため、「どのダイスをあえて残すか」という視点も必要になります。
この「ダイスを選ぶだけ」の行為が、思っている以上に深いです。自分の状況だけでなく、他のプレイヤーが何を欲しがっているかも考えなければなりません。相手に有利なダイスを渡したくない場面も多く、単なるリソース獲得ではなく、読み合いの要素も強く感じました。
カードコンボが決まったときの爽快感がたまらない
『十二季節の魔法使い』の一番の魅力は、やはりカードコンボの気持ちよさだと感じました。カードには、クリスタルを得るもの、エネルギーを増やすもの、他のカードと組み合わせることで真価を発揮するものなど、さまざまな効果があります。うまく組み合わせると、1回のアクションで複数の効果が連鎖し、まさに「魔法の爆発」のような瞬間が生まれます。
例えば、カードをプレイすると追加でエネルギーがもらえ、そのエネルギーを使ってさらに別のカードを出し、そのカードがまたクリスタルを生み出す、といった連鎖が起こると、本当に気分が高まります。自分の場に並んだカードたちが、一つのエンジンのように動き出す感覚は、このゲームならではの快感です。
一方で、カードを出すにはエネルギーコストが必要で、召喚枠の上限もあります。カードを集めるだけでは意味がなく、「いつ、どの順番で、どのカードを出すか」という計画性が求められます。この「計画通りにカードが回り始めたとき」の気持ちよさが、何度も遊びたくなる大きな理由だと感じました。
リソース変換と季節の価値変動が、悩ましさをさらに深くする
エネルギートークンをクリスタルに変える「錬金術」の要素も、とても面白いです。エネルギーは季節によって価値が変わり、ある季節では高く売れる色が、別の季節では安くなってしまいます。そのため、「今すぐ変換して得点にするか、価値が上がる季節まで待つか」という判断が常に付きまといます。
ただし、エネルギーを抱えすぎるとカードを出すための枠が足りなくなったり、そもそもエネルギーの保管上限に引っかかったりします。エネルギーをどこまで貯めておくか、どこで見切りをつけてクリスタルに変えるか、そのバランス感覚がとても重要です。私はプレイ中、「もう少し待てば高く売れるかもしれない」と欲張ってしまい、結局使い切れずに終わることもありそうだなと感じました。
同時進行でテンポよく進むのに、決断はどれも軽くない
このゲームは、プレイヤー全員がダイスを選んだあとは、それぞれが自分の手番を同時に進められる構造になっています。そのため、見た目の情報量やカード効果の多さに反して、ゲームのテンポは意外と軽快です。待ち時間が少なく、常に自分のことを考えていられるので、ダウンタイムのストレスをあまり感じません。
それでも、各ラウンドでの決断はどれも軽くありません。ダイス選択、カードプレイ、エネルギー変換、召喚枠の管理など、考えることは多く、1つの判断ミスが後半に響いてくることもあります。私はこの「テンポは軽いのに、決断は重い」というバランスがとても心地よく、遊び終わったあとに「もう一回やりたい」と素直に思えるタイプのゲームだと感じました。
まとめ
『十二季節の魔法使い』は、まず見た目で強く印象に残るゲームです。カラフルな世界観、巨大なダイス、美しいカードイラストは、それだけでテーブルに並べたくなります。しかし、実際に遊んでみると、その魅力は見た目だけでは終わりません。ダイス選択の悩ましさ、カードコンボの爽快感、エネルギーとクリスタルの変換タイミング、季節ごとの価値変動など、考える要素がぎゅっと詰まっています。
私はこのゲームを、「派手な見た目に誘われて遊び始め、気づけば本気で頭を使っているタイプの作品」だと感じました。コンポーネントに心をつかまれた人も、戦略ゲームが好きな人も、どちらも満足させてくれる一本です。色彩豊かな魔法世界で、カードとダイスを駆使して、自分だけのコンボを組み上げていく感覚を、ぜひ味わってほしいと思います。
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