『アハイアル』レビュー:テトリス×フェスティバルが融合した軽快パズルゲーム
『アハイアル』は、色鮮やかなタイルを使いながら、自分のボードを装飾していくボードゲーム。見た目の可愛さとは裏腹に、得点獲得と空間認識のジレンマが絶妙に絡み合う一作です。本記事では、Tom Vasel(Dice Tower)による詳細なレビューをもとに、その魅力を深掘りして紹介します。
ゲーム概要:フェスティバルの装飾をテーマにしたテトリス的配置ゲーム
プレイヤーは各自の個人ボード上にテトリス風のタイルを落とし、同じ色を隣接させたり、列を完成させたりして得点(ミープル)を獲得します。ゲームは3フェーズ制で進行し、後半にいくほどプレッシャーが強まっていく構成となっています。
レビュー①:テトリスの感覚を見事にボードゲーム化
Tom Vaselは「これはまさに“テトリス・ザ・ボードゲーム”だ」と絶賛。
ピースを回転・落下させ、スライドさせてぴったりハマる快感がしっかり再現されており、「あの感覚をアナログで楽しめる稀有な作品」と高く評価しています。
レビュー②:エリア支配による“色の戦い”が楽しい
単にタイルを埋めるだけでなく、同色のタイルをつなげることでミープル(点数)を獲得でき、誰が最大エリアを支配しているかを巡って争いが生まれます。
「得点要素が少ないゲームなので、この“色の縄張り争い”が極めて重要」「シンプルながらもインタラクションが強い」とTomは語り、戦略性と対人戦のバランスがよく取れていると述べています。
レビュー③:テンポの良さとコンポーネントの親しみやすさ
ゲーム全体のテンポについては「非常にテンポがよく、終わった後“もう1回やろう”と思わせる」とコメント。
コンポーネントに関しては、ミープルやタイルの色使いがビビッドで魅力的である一方、タイル裏の白地については「少し安っぽく見える」と指摘。「裏面にも色をつければより良かったのでは」と述べつつも、全体としては明るく楽しい印象とまとめています。
レビュー④:戦略と運のバランスが程よい
Tomは、「時折“完璧なピースが来るラッキー展開”があるが、それもテトリスらしさ」と肯定的に捉えています。
対戦相手に有利なカードを避けて渡すなど、他プレイヤーへの妨害要素も存在し、ライトなパズルにしては珍しくインタラクションも強いと評価。
レビュー⑤:リプレイ性と収納性には課題あり
一方で、「カードの再使用が完全ではなく、毎回すべてのピースが出るとは限らない」点については注意が必要とのこと。また「箱やタイルの収納設計が今ひとつ」との指摘もあり、物理的な完成度はやや惜しい印象。
総合評価:シンプルながら戦略的、そして何より楽しい
Tom Vasel は、最終的に『アハイアル』に対してDice Tower Seal of Approval(推薦印)を与えています。
「ローテーション・落下・連鎖のすべてに心地よさがある」「プレイ後に“また遊びたい”と思える手軽さが最大の武器」と締めくくり、テトリス系パズルが好きなら必ず刺さる一作と太鼓判を押しました。
まとめ:
『アハイアル』は、テトリス感覚の快感と、他プレイヤーとの軽妙な駆け引きが絶妙に融合したパズルゲームです。軽量級ながらインタラクションや陣取り要素があり、家族でも、ゲーマー同士でも盛り上がれる完成度を誇ります。
気軽に始められて奥深い——そんなゲームを探しているなら、『アハイアル』は間違いなく候補に入るでしょう。
この記事は、YouTubeチャンネル「Dice Tower」による動画『Arraial Review – with Tom Vasel』の内容をもとに構成・要約しています。
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