『プロジェクトL』は、シンプルな操作と圧倒的な没入感を両立させたエンジンビルド型パズルゲームです。この記事では、Dice TowerのTom Vasel氏によるレビューをもとに、このゲームの魅力を結論から詳しく掘り下げていきます。
結論:シンプルゆえにクセになる、完成度の高いパズルゲーム
『プロジェクトL』は、“少ない選択肢の中で最大効率を探る”というミクロな戦略性と、“プラスチックピースをボードに埋めていく触感の気持ちよさ”が融合したユニークなゲームです。
難解なルールや複雑なインタラクションはありませんが、それがかえって集中力と没入感を生み、Tom氏は「これは今年プレイした中で最も意外な発見のひとつ」と高評価しています。
ゲームの概要
プレイヤーは、さまざまな形状のピースを使って、自分の手元にある複数のパズルを完成させていきます。基本的なアクションは以下の3つ:
- 新たなパズルを取る
- ピースをアップグレードする
- パズルにピースをはめる
これらを1手番で3回行い、必要に応じて「マスターアクション」(全てのパズルに1つずつピースを配置)を活用しながら、リソースの流れを徐々に最適化していくことが勝利のカギです。
Tom Vaselによる詳細レビュー
触覚的な満足感がクセになる
Tom氏が最も強調していたのが、プラスチック製ポリオミノを“カチッ”とはめ込む感覚。カードに印刷された絵ではなく、凹型ボードに立体ピースを入れていく構造により、プレイ中ずっと気持ちよさを感じられるとのこと。
彼はこれを「完成させたパズルを見て、ちょっとした“完成の快感”を得られるゲーム」と表現しています。
エンジン構築がシンプルかつ強力
序盤は小さなピースしか持っていない状態から始まり、パズルを完成させるごとに新たなピースを獲得し、より大きく・柔軟なピースでさらに効率的にパズルを埋めていくという成長要素があります。
Tom氏は「わずか数ターンで自分の“パズル解決速度”が急激に成長していく感覚が楽しい」とコメントしています。
マスターアクションが生む爆発力
1ターンに1度だけ実行できる「マスターアクション」は、すべてのパズルに1ピースずつ配置できる特別な手段。このタイミングを見極めて一気に複数のパズルを完成させたときの快感は格別で、「ちょっとしたパズルゲームにしては驚くほどの盛り上がりがある」とのこと。
短時間で濃密なプレイ体験
ゲーム自体は20〜30分で終了し、テンポも非常にスムーズ。Tom氏は「1ターンに3アクション+1マスターアクションという構成が絶妙にテンポ感を維持している」と述べています。
また、プレイヤー間の干渉が少なく、AP(考え込み)も起きにくいため、複数人でも快適に遊べるとのこと。
こんな人におすすめ
- 短時間でも戦略性を味わいたい人
- 物理的なパズル要素に魅力を感じる人
- エンジン構築型のゲームが好きな人
まとめ:『プロジェクトL』は、ミニマル設計の中に満足感を詰め込んだ良作
『プロジェクトL』は、ルールのシンプルさと触感的な快感、そして高速なエンジン構築による達成感が見事に融合した作品です。
戦略性は中程度ですが、誰でもすぐに楽しめるアクセシビリティがあり、初心者から経験者まで幅広くおすすめできます。Tom Vasel氏の「Dice Tower judgment: Approved」という評価も納得の一作。
静かに没頭できて、終わったあとに「もう1回やりたい」と思わせる──そんなゲームを探している方に、『プロジェクトL』はぴったりです。
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